ハデスが評判通り神ゲーだった話

Hadesは、SupergiantGamesによって開発および公開されたローグライクアクションのダンジョンクローラーゲーム。

2018年12月にPCアーリーアクセス版、2021年6月にSwitch向け日本語版が発売された。評判は聞いていたので、日本語訳されたらプレイしようかな~と思っていたけど、Switch版配信直前くらいに「PS版も出るよ!」と告知があったので、9月30日発売のPS版を待ってからプレイしたよ。

100回くらい家出してプラチナトロフィー取得まで遊んだよ。1回が1時間くらいなので100時間は遊んだのか?発売して2週間で100時間は結構驚くので実際はもっとサクサク回してた可能性はある。

ストーリーテリングが高評価?

おかげさまで、楽しい散歩でした。
そろそろ、また出かけるつもりです。

Hadesがここまで評価されているのは、ローグライクというジャンルを生かしたストーリーを展開しているところなのかな~と思っていたら、普通にゲーム性がめっちゃ面白い。ストーリーはまあ、ギリシャ神話~って感じのやつなんだが、とにかく会話のバリエーションが凄い。100回のプレイでほぼ毎回違う会話が展開されていたと思う。

1周のプレイで1回しか会えないキャラクターから言伝を預かって、次の周で他キャラクターに取り次ぐのは確かにローグライクっぽい進み方。文通のお手伝いかよ~って思いながら遊んでた。

キビキビ快適アクション

このゲームの主人公、ハデスの息子ザグレウスくんの基本アクションは、通常攻撃、特殊攻撃、魔弾、ダッシュ(回避)の4種類。ダッシュの無敵がかなり高性能なのでアクションの難易度は低い方だと思う。通常・特殊攻撃は武器ごとに2種類の攻撃を使い分けるという感じで、魔弾は共通の遠距離攻撃。攻撃などの動作から回避に切り替えやすく、軽い操作性。トラップなどは予兆が表示されるが、敵の攻撃は基本的に予備動作を見て判断するタイプ。

報酬を選択せよ!

ダンジョンは複数の部屋で構成されていて、部屋を攻略する度に報酬が手に入る。
ダンジョン内で使うお金・石榴・功徳、持ち帰って使う宝石・鍵・闇の結晶などがあり、次の部屋の報酬は扉の上に表示されているので、ある程度選択することができる。今回の家出を有利にするか、持ち帰ってザグくんや施設の強化に使うか、悩ましいところだった。

神々の力でキャラクタービルド!

神々は、水を打ったように静まりかえった…
が、やがて主神ゼウスが笑い出し、こう言った。
「これでわれらは、再び家族だ」。

ダンジョン内の報酬等で功徳を獲得すると、そのアイコンに応じた神から強力な能力を授かることができる。能力はランダムで3つ提示され、その中から1つを選ぶという最近よく見るやつだ。コモン・レア・エピック・レジェンダリーのレアリティがあり、同じ能力でもレアリティが高いと効果が大きいほか、レジェンダリーでしか登場しない特別な能力もある(100回やっても全部は見たことない)。

基本の功徳には、通常・特殊攻撃、ダッシュ、魔弾を強化するもの。祈り(ボム)を習得するもの。被弾時に反撃するものが共通して存在し、同じカテゴリは別の神の功徳と重複できない。基本的なもの以外に、アルテミスだったら全ての攻撃でクリティカル発生、アテナだったら全てのダメージ減などのユニークな効果も出てくる。2柱の功徳を併せ持った「デュオ」というレアリティの功徳が出現することもある。

ポセイドンは吹き飛ばし、アテナは攻撃の反射、アフロディテは腕力低下、ゼウスは雷の追撃……など、それぞれの神に応じた能力を授けてくれる。手に入る功徳が毎回ランダムなのもあり、道中でビルドを組み立てていくのが楽しい。
例えば、ポセイドンは自身の吹き飛ばしから派生する追加効果の功徳が充実しているので、ポセイドンを推していって吹き飛ばし特化!は強い。けど、まあそんな都合よくポセイドンばかりは出てこない。9柱もいるので。

毎回道中でビルドを組み立てていくと書いた通り、功徳の力は死んで帰宅すると失われる。

充実した強化要素

帰宅すると功徳によるパワーアップは失われるが、道中で手に入れた闇の結晶や鍵を「冥夜の鏡」に捧げることでザグレウスの能力を恒久的に強化することができる。
スタート時のHP上限を増やすようなわかりやすい強化から、特定の条件で与えるダメージを増やすなどプレイに新しいルールを加える能力もあり、プレイスタイルに合わせて強化していくのが楽しい。復活回数を増やす「死神騙し」はかなり強力なので、まずはこれを最大まで強化するのが鉄板だろう。

おまえも並んで、つるされればよい

宝石を持ち帰ると宮大工に依頼してダンジョン(冥界)に施設を建設することができる。ダンジョン内にHP回復する部屋を追加などの攻略を有利にするもの、イベントを進めるもの、館内の見た目だけ変えるものなどがある。ハデスの館の内装を変えるとパパがコメントしてくれて面白い。

ネクタルは館やダンジョンで出会うキャラに渡すと親密度が上がっていく。他にもエリアボスからティタンの血、ダイヤ、アンブロシアなどが手に入り、それぞれ館に帰ってから色々な用途に使うことになる。ダンジョンに潜る毎に死んでも何かと手元に残るので、着実にゲームが進んでる感がある。いいね!

プレイヤーも習熟していく

アクションそんなに上手くないと思っていたけど、不思議なもので1回クリアしてからは何の武器選んでもだいたいクリアできるようになった。功徳の選び方とかもあるけど、やっぱり敵の行動を覚えるのが大きい。プレイヤー自身が強化されていくのはローグライクっぽいね。

ボリュームの増やし方が丁寧

ザグレウス。
妹たちと話し合い、互いに協力することにした。

タルタロス・アスポデロス・エリュシオン・スティクスでそれぞれ1体ずつ、4体のボスを倒すとゲームクリアとなり、館に戻される。4体しかボスがいないゲームを100回も遊んだのか?正気か?と思う人もいるかもしれないけど、ちょっと待って、話を聞いてほしい。周回がちゃんと楽しくなるように作ってあるのだ。既に書いた功徳がランダム、成長要素の回収の他にもある。

6つの武器に4つの態

最初は剣しか使えないが、道中で手に入る鍵を支払うことで槍・弓・盾・拳・銃をアンロックすることができる。武器によって有効な功徳も変わってくるので、さらに刺激的な家出が楽しめるだろう。例えば、盾の特殊攻撃は威力が低いが、アレスの功徳によって辛苦(DOT)効果をつけると化ける。

更に1度クリアした後は、武器にティタンの血を捧げて新たなる態(スタイル)を解放することができるようになる。通常・特殊攻撃の使い勝手が変わっており、新たな立ち回りを要求される。4つ目の態はイベントで解放される隠し要素になっていて、特にピーキーな性能をしている。僕はスティギウスが聖剣みたいになるやつが好きだった。
つまり武器だけで24種類のスタイルがあるってこと。これに功徳やダイダロスの改造も合わせると実にバリエーション豊か。

あと、たまに武器を選ぶ時に紫色に光っていることがあり、この状態の武器を使うと一部の報酬が増える。色んな武器を使ってみろよという粋な計らいだと思った。

懲罰の盟約によるさらなる周回

2周目から懲罰の盟約が使えるようになる。
プレイヤー側で難易度を操作できる要素で、単純に数値を増やすだけの条件もあるが、ボスの行動パターンを増やす「強硬措置」はグラフィックや会話のパターンまで変わる。

設定した条件によって熱度が上がり、クリアしたことのない熱度ではボスの報酬が再び貰えるようになる。
熱度を上げて報酬を獲得し、武器などを強化して更に上の熱度に挑戦していくという流れ。
もちろん、その周回をしている間にもストーリーが進んでいる。ストーリーを見るだけ、周回をするだけじゃないところが上手い作りだった。

熱度16攻略

ハデスの名において!

トロコンのためには熱度16のトロフィーが必要なので挑戦してみたよ。他のトロフィーは賜物をレベリングしている最中に揃った。
武器は周回の時に使いやすいと思っていたスティギウス・アーサーの態。特殊攻撃でダメージを減らすバリアを敷き、大ぶりの通常攻撃で大ダメージを出す武器。賜物は最初からずっと石榴。

選択した盟約と理由

  • 恒久的代償1(HP回復量15%低下)
    バリアでゴリ押しするが、1ならリカバリできるかなと思った(この回はカーススラッシュを拾えたので全く問題にならなくなった)。
  • 手数料2(カロンの店80%値上がり)
    最後のエリアでいつもティタンの血を買っていたので、買い物制限は問題なし。
  • 強硬措置3(3ボスまで強化)
    4ボスを強化すると3段階目が追加される上に、1,2段階目の行動も厄介になるので3までにした。
  • 中間管理職(ミニボス強化)
    アーサーの態の火力ならミニボスは瞬殺。
  • 冥界のしきたり(エリア毎に功徳強制売却)
    通常功徳1つ残せば大丈夫なので、不要な功徳を拾っていくのを意識。
  • 時間厳守2(各エリアの制限時間7分)
    いつも20分くらいでクリアしてたので。

避けた盟約と理由

  • 重労働(敵からのダメージ増加)
    被弾しながらゴリ押しする予定なのでパス。
  • 陪審召喚(出現する敵が増える)
    敵を増やすと序盤からかなり面倒。
  • 加重訓練(敵のHPが増える)
    これはボスのHPも増えるのでNG。
  • 時間外労働(敵の速度が上がる)
    これもボスの速度まで上がるのでNG。特にアステリオスが手に負えなくなる。
  • 厳戒態勢(罠のダメージ400%増加)
    実はこれラスボスの壺で即死するようになってしまう。選んではいけない。

ビルドの狙い

通常攻撃を割合強化する功徳とカオスの功徳で強化し、スティクス神殿用にダッシュにも攻撃をつけておく。ポセイドンがベスト。魔弾はディオニュソスが拾えるとベストなので運がよかった。通常は腕力低下を付与するアフロディテがベストだが、今回はアテネになった。腕力低下+バリア上ならラスボスの攻撃で受けるダメージが一桁とかになる。

立ち回り

特殊攻撃でバリアを出し、できるだけ敵の裏を取って通常で殴る。エリュシオンのフレームホイール(ミニカー)は地形をダッシュで超えて壁に誘導する。スティクス神殿は狭いので、ポセイドンの功徳をつけているとダッシュするだけで敵がどんどん潰れて楽しい。サテュロスカルトは仰け反ると毒矢を打ってこれないのでめっちゃ殴る。

メガイラ→予備動作を見て横に避ける。

レルニー→殴る。

テセウス→牛から倒す。牛の攻撃はすれ違うようにダッシュして避ける。テセウスカーは追いかけて殴り、車を破壊したら冥友のモートを呼ぶと1確。

ラスボス→雑魚呼び出しが厄介なので弓兵が出たらモートを切ってしまっても良い。後ろか横から殴り、敵が向きを直したタイミングでダッシュして軸をずらす。2段階目の方が殴りやすいけどビームはちゃんと避ける。

総評:名実ともに神ゲー

何度遊んでも面白い、ローグライクアクションのお手本みたいなゲームだった。じわじわと進んでいく物語も、あと1回……とプレイしたくなる良いアクセントになっている。意外と難易度はカジュアルなので、アクションが得意でない人にもオススメできる。