バリアスデイライフはスクウェア・エニックス第二開発事業本部ディビジョン6(いわゆる浅野チーム)開発 AppleArcadeで配信中の日常×冒険RPG 例によってAppleArcade以外のプラットフォームには展開していない。
記事後半でストーリーのネタバレに触れる予定なので、これから遊ぶ人は注意。クリアまでは30時間だった。
目次
ゲーム概要
プレイヤーは入植者の1人として新大陸に渡り、新都エレビアで生活を送る。
仕事でお金と経験値を稼ぎ、装備や物資を揃え、クエストを受注して外征に向かう。
開拓を進め、アントエシア大陸の地図を完成させることが目標となる。
お仕事
お仕事によって上がるパラメータや経験値、お給料が変わる。最近でいうとウマ娘みたいな感じの育成。
仕事をすると半日経過し、1度選んだ仕事は消えて1週間経つとランダムでお仕事が補充される。物語が進み、新たなジョブが増えると仕事の種類も増える。基本的には後から追加されたものほど得られる経験値やお金が多い。
仕事をすると体力と気力が減り、体力が少なくなると仕事をした際に故障する確率が上がる。気力は減ると仕事を失敗しやすくなるんだっけかな。仕事内容によっても故障しやさが違ったりするので、適当にマネージメントしていく。
連続で仕事をすると連勤ボーナスで獲得できる経験値が増え、休むを選択したり故障すると連勤が途切れる。
なので、上手いこと連勤が途切れないように仕事を選んだり休みを調整していく……のかと思いきや、「休む」コマンド以外で体力を回復した場合は連勤が途切れないので、適宜風呂に入ったりしていくことになる。連勤数999とかにもなる。
いやいや、時間経過を考えたら実は休んだ方が効率良かったりするのでは?と思うかもしれない。
まあこのゲーム、特に期限とかはないので無限に育成できる。何年目までに特定のクエストを終わらせないとゲームオーバー!とかは一切ない。プレイヤーの自主性を尊重する方針。
期限なしでこの育成方法って面白いの?って言うと、微妙かな。
仲間を特訓する
仲間の強化はお金を払って行う。レベルが高くなってくると雑に10日とか経過する。割のいい仕事を消化しきったら仲間を特訓して週を跨いだりしていた。
20種類以上のジョブ
仲間キャラクターそれぞれに各3種類ずつ、20種類以上のジョブが用意されている。仲間は各自が取得したもの、主人公は全てのジョブを使うことができる。
1つのジョブにアビリティが4つ、サブジョブを2つまで設定できるので、戦闘中は最大12のアビリティが使える。主人公のサブジョブや仲間の組み合わせなど、まあまあカスタマイズ性がある。メインジョブは発動するパッシブアビリティとステータスで選ぶ感じになる。
外征
ギルドで依頼を受け、街の問題を解決したり、開拓範囲を広げたりしていく。
目的地までは自動で歩き、経過時間によってHPの最大値が減っていく。最大HPが0になると外征失敗となる。
空腹度を最大HPで表している感じで、キャンプで食料を使うと最大HPを回復することができる。
もちろん戦闘もHPが減った状態で行うことになるので、最大HPを大きく回復する食料を使うのをギリギリまで粘ったりするとスリリングだった。最大HPの回復量は小さいけどついでにHPやMPを回復するものなど、食料の種類も豊富。
食料管理がシビア
食料には賞味期限があり、外征中に3日も経つと腐ってしまう。中盤以降のクエストは6日以上かかるものとかもザラにあり、何度か最大HPが0になってクエスト失敗してしまった。
そんな中盤の食料事情を解決してくれるジョブが狩人・料理人で、外征中に現れるアイコンをタップすることで食料を獲得することができる。このゲームの最大の敵は食糧難だったので、僕はこのアビリティに気付いてから主人公がずっと料理人だった。食料獲得のアビリティが結構シビアな早押しゲーなので外征中は画面とにらめっこ。
終盤は腐らない壊れ食料が出てきて食糧事情が一気に解決する。
戦闘
戦闘はオーソドックスなターン制コマンドバトル。
アビリティで『CHANGE』『CHAIN』『CHANCE』という3つのCHAを狙っていくのが特徴。
『炎上』や『水浸し』などの状態変化を狙うCHANGE
更に別の状態変化を繋げるCHAIN
そして大ダメージを与えるキメ技のCHANCEとなっている。
CHANGEとCHAINは状態変化するアビリティならなんでもって感じで CHANCEだけ『雷の大魔法』などの特定の技になる。
CHAINを重ねるほどダメージが上がり、7連鎖くらいで上限だった気がする。
ダメージキャップがやたら渋く、チャンス以外の攻撃はなぜか上限が999なのですぐ打ち止め。チャンス攻撃も9999が上限なので終盤は3連鎖くらいで出てしまう。序盤から終盤まで水浸し→雷魔法のチャンス攻撃が強すぎて、戦闘がワンパターンになりがちなのもあった。
戦闘にメリットがない
このゲームの育成はお仕事で行うため、戦闘では経験値が入らない。まあ僕としてはこの時点で許せないけど、経験値が入らないだけではなく、ドロップも店売りの消耗品くらいしかない。じゃあ戦う意味ねえな!逃げよう!って思ったら、戦闘中に撤退を選ぶと任務を放り出してエレビアまで撤退する。逃げすぎだろ。
どんな戦闘システムを作っても、戦闘に意味がないと本当に面白くない。
アントエシア大陸の平定、そして(ネタバレ)
大陸の地図を完成させ、全ての地域の蛮族を討伐することで平定が完了し、スタッフロールが流れる。
これにてゲームクリア……なはずもなく、主人公たちはアントエシア大陸の謎と向き合う。
エレビア住人の失踪に皇太子の近衛師団が関わっているという噂から悪事を暴き、色々あって主人公たちはエレビアの宮殿へ攻め込む。街中を移動するだけなのに、なぜか玉座まで7日もかかる。
何度倒しても立ち上がってくる帝国第三皇子エルフリックから次のように語られる
「第七次移植民(主人公)の到着は……帝国暦219年だったか」
「さて、今は228年だ。9年が経過しているわけだが……」
「その間、お前は少しでも老いたか?見た目は全く変わってないだろう」
「『不老不死』。それこそが この大陸にかけられた呪い!」
毎年本国からの定期船がきたり、年月が進んでいるのは何か意味があるのだろうかとは思っていたけど、ちゃんとシナリオに絡んでいる要素だった!ゲームシステムをメタっているブレイブリーチームらしいギミック。このゲームやってて初めて面白いと思った。
エルフリックは自分の配下である処刑人のオライオンに首を切られると復活してこなくなった。不死でも首を切断されると行動不能になるらしい。鬼かよ。
その後は、この大陸に呪いをかけた姫巫女オルフラムを巡るストーリーが展開する。
まあこの先はオルフラムが可愛いくらいで普通かな?普通に呪いを解く。
クリア後にオルフラムが仲間になるのかな?と思ったら、クリア後セーブすらなかったことはお知らせしておきます。パートナーになった仲間ごとに個別エンディングがあるっぽいが、ラスボスが非常に面倒だったので全部見る気はないかな。
総評:特にプレイしなくてもいい
ストーリーのギミック以外に特に面白い所はなかった。iPhone11でプレイしても動作が重いのも気になる。画面遷移が遅かったり、お仕事やイベントのタップ数が多い、スキップが仕事をしていない、ショップのUIなどもゲームをしたことがない人が作ったような出来だった。ただ、椎名豪さんが担当するBGMは外征先毎にバトル曲も違って非常に良かった。
けどまあ、特にオススメするような面白さではなかったのでBGMはサントラで聴こう。