『ヘブンバーンズレッド』はWright Flyer Studios × Keyが贈るドラマチックRPG
『CLANNAD』や『リトルバスターズ!』を手掛けた麻枝准15年ぶりの完全新作ゲーム。
リトバスはやった覚えあるけど15年はヤバいな。結構面白かった気がするのでヘブンバーンズレッド、略してヘブバンもプレイしてみた。
目次
畳み掛けるようなボケとツッコミ、そして天丼
主人公は伝説的バンド『She is Legend』のボーカリスト、茅森月歌。彼女が謎の生命体「キャンサー」と戦う組織、セラフ部隊に入隊するところからゲームは始まる。
入隊式でたまたま隣りにいた天才的ハッカー、和泉ユキを相手にチュートリアルからボケまくる!そして、ユッキーもキレッキレにツッコミまくる!
このゲームのチュートリアルは操作方法やシステムを学ぶというより、この独特のテキストについてこられるか試されている気がした。
僕はかなり好きなノリで、吹き出すどころか声を出して笑うくらいだったので「外でプレイしたら危険だな」と思い、プレイする端末をスマホからiPadに移した。会話フルボイス、テキスト自動送りなのでiPadでのプレイはかなり快適。
テキストは地の文がない会話形式。ノベルゲーより最近のソシャゲに寄せてる感じか。
とにかく主人公がボケまくるのだけど、楠木ともりさんが非常に良い仕事をしているので聞いてて気持ちがいい。
ただボケっぱなしではなく、ボケをプレイヤーに選択させるのも気が利いている。
そう、お前のボケはお前の責任なのだ。(勝手にボケることも多い)
RPG部分は『アナザーエデン』のWFSが制作
ストーリーはスケジュールに従って進行していく。
1日に何度か任意のキャラクターを選んで交流イベントを進めたり、交流に必要なシックスセンスと呼ばれるパラメータを上げる機会があるのもそれっぽい。ペルソナ(3~)もそういう感じか。僕がプレイしたゲームの中ではペルソナに近い気がしてきたな。そんな感じのシステム!
戦闘はターン制。先行してプレイヤー側のキャラが全員動いてから敵が動くタイプ。
前衛3人、後衛3人の6人でパーティを組み、攻撃するのもされるのも前衛のみ。毎ターン自由に交代できる。ドラクエの馬車が近いな、ドラクエの馬車です!
スキルを使うには毎ターン回復するコストが必要で、これは前衛も後衛も回復していくので、コストの大きいスキルを打てるまで後衛に回したり、相性が良いスキルを一緒に使ったりなどの戦略がある。
斬・突・打属性、ブレイカー・ヒーラー・アタッカー・ブラスター・バッファーなど、キャラクター別に役割が色々ある。ガチャゲーなので結構PTを組むのが大変。
PT編成の問題点
キャラにA・S・SSのレアリティが存在し、レアリティが低いスタイルはステータスが著しく低い上に覚えるスキルが少ないので戦略性に乏しい。AならまだわかるがSでもかなり打たれ弱く、リリース時点のメインクエストすら苦戦した。
公式生放送で、敵の氷耐性を下げて氷属性強化フィールドを展開して最後にワッキーの氷属性攻撃で大ダメージ!という実演をしていたが、いずれもSSスタイル限定のスキルであり、ガチャでその3人を獲得しないと使えない高級戦略だった。セルラン1位おめでとうございます。
2章を急いでクリアしたらシナリオが合わなすぎた(ネタバレ)
2月28日までに2章をクリアしたら石をプレゼント!(2月10日リリース)
2月25日にネタバレありの公式生放送します!と、やたら煽ってくるので24日にクリアしたんだけど、ストーリー展開に気持ち悪くなってアプリを削除してしまった!
まず、2章がめちゃくちゃ長い。あまりにも長くて途中で割り込んでシナリオ進むのかと思ったらスケジュール通り進行した。そして、2章では31Bと作戦を共にすることになるんだけど、そのメンバーである水瀬いちご・すもも姉妹の言動が不快。長い2章の間ずーっと不快キャラを演じ続けてフラストレーションを溜め、最終日直前に何のために不快な行動してた!って種明かしするんだけどアホすぎて何も共感できないし腹が立ったにゃあ。
2章の間ずっと31Bの隊長である蒼井(一人称が蒼井なのがかわいい)を構ってあげるんだけど、これでもかというくらい死亡フラグを立てる。20日間くらい死亡フラグを建設し続けて、これは逆に死なないだろと思ったら普通に死ぬ。ソシャゲ(ガチャゲー?)のプレイアブルキャラが死ぬのはまあ意外かもしれんが。
で、本当に無理だったのが2章のエピローグ。
語り手がナービィ(セラフ部隊の基地で過ごす羊羹みたいな生き物、目が綺麗)視点になって、蒼井の転生を匂わせる独白をする。これが本当にキモすぎて(知能を失ってる感じなのもキツい)見終わった後すぐにアプリを削除した。ツイッターでここが無理だったという話をしたら「Keyのゲーム向いてないよ」と言われたので、早めに離脱して正解だったようだ。
てか、そこまで2章読ませたいと運営側が急かしてたんだから、キャラクターの死以外でもっと面白い展開があると思っていたので期待はずれだった。結局、キャラクターを殺す方法を謎の奇病からモンスターに変えただけじゃんね(1章には謎の奇病も出てきた)。意味深なホーム画面とか、ゲームシステムとストーリーを絡ませたギミックがあると面白そうなんだけど。
ゲームは結構面白いよ!
シナリオが絶望的に合わなかったけど、ゲーム部分は結構気に入ってたよ!
チュートリアルで振り落とされなければキャラクターエピソードもかなり楽しめると思う。
僕のiPadからヘブバンは削除され、刀削麺を食べたい気持ちだけが残った。