ファイナルファンタジーレジェンズII 時空の水晶レビュー(ストーリーネタバレ解説あり)

5月くらいにセールで買ったFFL2をほぼ移動中だけプレイして、36時間ほどでようやくクリアしたよ。意外に長かった。

元はガチャ課金型のソシャゲとしてリリースされて、ググって出てきた昔の記事とか見るとランキングイベントとかもあったみたい。
その後サービス終了して落としきりアプリに作り直したっぽい。メインキャラクターとかも描き直されて、結構手が入っているみたいだが……?

タイムリープを扱ったストーリーが結構面白い

シナリオ担当は「ライブ・ア・ライブ」とかで有名な時田貴司さん。タイムリープ物のツボを押さえた展開がわりと面白かったと思う。

幻獣と共に暮らし魔法が発達している古代、エルフやドワーフが数多く生き残っている中世、主人公たちが暮らしている現代、荒廃してしまった未来の4つの世界を行き来して物語が進んでいく。
現代のちょっと前の時間に戻って事件を解決するとかそういう細かい時間跳躍は行わず、移動できるそれぞれの時代の時間は連続している。古代でなんかすると中世~に影響が出たりはする感じ。クロノ・トリガーみたいなものと思えばOKだけど、プレイヤーの意思で能動的に過去に干渉するようなサブイベントはない。

ミシディア・クライシスと断罪の日

第一部は古代で起こったミシディア・クライシス、現代と未来の間で起こる断罪の日を中心に話が進んでいく。

ミシディア・クライシスは時魔法の研究によって引き起こされた大規模な爆発事故。爆発によって世界の中心に大穴が空き、後の時代では海?湖?となっている。研究の中心となっていた双子の妹クロノスはクリスタルに囚われ時の狭間に飛ばされてしまった。また、この事件により幻獣は人間との交流を断絶した。

断罪の日は現代の人類がフレアウェポンと呼ばれる、いわゆる核兵器を開発・使用したことが幻獣神の逆鱗に触れ、地上を焼き払われてしまう出来事。このフレアウェポンの開発にはカオスという存在が暗躍しているらしい。これを打倒し断罪の日を回避するのが第一部の目標となる。

クロノスと古代の人々

主人公たちはアトモスに導かれ、時の狭間に幽閉されたクロノスと出会う。そのあと幻獣界で試練を受けたり色々あって、ミシディア・クライシスの原因となった時魔法の研究を止めるために古代ミシディアへ向かうことになる。

魔法都市ミシディアを治めるドーガとウネ、白魔道士の長ミンウ、黒魔道士の長ビビなど、シリーズで聞いたことある名前のキャラクターが多数出てくるが、まあ名前を借りてるだけで特に過去作と結びつきはない。そこで元・黒魔道士長のソルグとも出会う。

双子のクロノスとカイロスは身寄りがなかったところをミンウに育てられ、自分たちの出自を知るために時魔法リターンを研究していたとかそういう感じだったと思う。

結局この時は双子にほとんど話を聞いてもらえず、時魔法の研究は止めることができなかった。

不死王ソルグが味わい深い

このゲームで特に印象的だったキャラクター。
黒魔道士長をしている時に不老不死の研究を始め、禁忌としてミシディアから追放された。執念かなんかで不老不死を完成させたソルグは、時魔法の研究の方が危険としてミンウを手に掛け双子も亡き者にしようとするが、主人公たちに阻まれミシディア・クライシスに巻き込まれて古代から中世に飛ばさる。そこでなぜか不死王を名乗りエルフの王女アンジュを攫い結婚しようとしていた(黒歴史)。中世のソルグは不死になって間もなかったので一番若い頃なのだろう。

このソルグ、不老不死になったのでもちろん現代や未来にも登場する。
現代ではフレアウェポンの開発者フジ博士として出てくるが、主人公たちに説得されフレアウェポンの研究は素直に破棄する。
そして荒廃した未来のソルグは、ミシディア・クライシスによって飛ばされてきたカイロスを保護し、一緒に時魔法の研究をすることになる。

中世から未来まで1300年くらい生きている間に、時を渡る主人公たちに打ち負かされたり、言葉を交わしたりして、変わっていく所が最も感じられるキャラだと思う。長い時間考えたり、罪を償ったり、不死者の気持ちになるですよ。

カイロスの妹を助けたいパワー

時魔法を暴走させてしまった双子の兄カイロスは、ミシディア・クライシスによって未来に飛ばされ、ソルグに助けられる。
カイロスにとってソルグは育ての親であるミンウを手に掛けた仇でもあるのだが、妹であるクロノスを助けたいがためにソルグから様々な知識を学ぶことを望んだ。
この時、カイロスにとってはミシディア・クライシスはついさっきのことだけど、ソルグにとってはもう1000年以上前のことなんだよね。なんかもうこの辺の二人の境遇・選択・心境とかが大変おいしい。

クリスタルもなく、クロノスもいない未来では時魔法の研究は長い時間がかかった。事故当時まだ子供だったカイロスはソルグの元で成長し、父と呼ぶようになった。1000年以上生きてきたソルグに初めて出来た家族が、かつて自分が手に掛けようとした双子の兄カイロスということになる。

カイロスの妹を助けたいパワーも凄まじく、時魔法の研究に人生が足りないから僕も不死にしてくれとか、末期のオタクみたいなことを言い出すが、不死者としての人生がキツかったソルグにやめとけと言われる。
が、カイロスはそれなら自分の記憶をコピーしたクローンを作る!とか言い出し、ソルグはなぜかそっちは承諾する。不死者の倫理観どうなってんだ、僕は不死になったことがないのでわからなかった。

そしてソルグとカイロスクローンは時魔法の研究を続けるのだが、4世代目のクローンがカオスに意識を乗っ取られてしまう。
その時、4世代目のクローンとは別に、記憶のコピーを乗せずに現代に送り出したクローンが主人公の一人・リーグだった。

完成した時空艇

物語の最初の方から主人公たちの前に度々現れてモンスターを投下してくる幽霊船は、カオスがカイロスを乗っ取り完成させた時間跳躍を可能とする乗り物、時空艇だった!……って、なんで幽霊船みたいなデザインにしたんだ、ソルグのセンスか?自分を不死王って名乗るくらいだから仕方ないね。

主人公たちはこれまで、古代で土のリッチ、中世で水のクラーケン、現代で火のマリリスを倒してきた。そしてカイロスの意識を乗っ取ったのこそが、風のカオス・ティアマットだった!って、大ボスなわけではないのか。時空艇持ってるのに未来で普通に待っててくれるし。

クリスタルの在り処

ニセカイロスこと風のカオス・ティアマットを倒したけど、各時代のカオスがまた復活した!どうやら完全に倒すにはクリスタルが必要だ!という感じになり、決着を一気にクリスタル4個分引き伸ばされる。まあ、このゲームは引き伸ばしっぽい展開が結構多く、各属性のカオスとも5回ずつくらい戦うことになる(えー)。

ここで探しているクリスタルは、ミシディア・クライシスによって古代から各時代へ飛ばされたミシディアの偉い人たちが持っていたという話になっていく。主人公・トゥモロの育ての親がガドじいさんなんだけど、この人が現代に飛ばされてきたドーガだということに言われるまで気づかなかった……わかりやすい名前なのに……。

黒魔道士長だったビビはなぜか忍者の開祖になっていた。

記憶を失った少女・エモ

物語は田舎の村ナバルで暮らすトゥモロと冒険家のリーグが村の近くに落ちた隕石を調べに行くところから始まる。FF5を意識したオープニングだと思われる。
隕石から出てきたのは汚いジジイ……ではなく、記憶を失った少女・エモだった。

エモは乗ってきた隕石が地面に激突した衝撃で記憶を失った訳ではなく、最終決戦でカオスの攻撃から仲間をかばったことで記憶を失っていた。
記憶を失ってしまったエモを、なぜかトゥモロは時空艇に乗せて現代に送り込んだ←??
現代に送り込まれたエモはオープニングと同じ状況でトゥモロと出会い、旅の途中で作った歌を思い出す。……そして、なんかよくわからんが場面が最終決戦に戻ってくる←???
なんかここの展開よくわからんし、歌はなぜかここじゃなくて第二部のエンディングで流れる←????

画像は初対面で突然歌い始める女。

第二部は蛇足感

古代~未来を駆け巡った第一部が終わり、第二部の舞台は幻獣の神とされる存在・神獣が住まう神獣界エウレカ。神獣はFFL2オリジナルなのか、全員見たことない名前と姿だった。漢字のみで喋る光の神獣アフェクシオンが意味不明でよかった。

第二部の話は主人公の出生について明らかになるくらいで、他にはこれといった内容は無いかな……。不死王がプレイアブルキャラクターになるのはまあまあ嬉しかった。

内容としては、カオスを倒したことで人間界の光の力が強くなりすぎて、神獣界で闇の力が暴走してしまい、七刻神と呼ばれる幻獣神たちも無のクロノドラゴン以外が闇の力に意識を乗っ取られてしまったので、倒してなんとかするという感じ。七刻神は七福神みたいだなとずっと思っていた。

第二部はあんまり引き伸ばされずに、各主人公と幻獣が共闘して七刻神を1体ずつ倒し、あとはKIAIか何かで大ボスの闇落ちした神獣皇を倒しておしまい。神獣界で冒険みたいな感じはなかった。

ラスボス倒したーってところでなぜか空間に亀裂が入り、クロノドラゴンと神獣の巫女ミストが飲み込まれてしまう。助ける方法はないってことでそのままエンディングへ。
よくわからん空間に閉じ込められたクロノドラゴンとミストは他にやることなかったからなのか子作りをしてて、その子供を現代に送ったのがトゥモロだったというお話。第一部で主人公だけバックボーンがないなーとは思っていたけど、なんか微妙な終わり方になってしまったような……。

クリスタルに囚われた幼女クロノスは結局助からなかった。

我等、再、闇…。

画像は七刻神を倒して闇を払ったのに再び闇に落ちるところ。我等、再、闇…。

ストーリーの問題点

(…おっと。
また魔物の邪魔が入ったようだ。)

まあとにかく話を細かく区切って戦闘が入る。逆に第二部に入ると驚くほど戦闘がない。どうしてそう極端なんだ。

アトモスが便利すぎる

主人公たちは幻獣アトモスを使って時間跳躍を行っているのだけど、パーティ全滅のピンチになると助けにきてくれたり、そもそもカイロスたちは時空艇を長い時間研究して開発したのに、アトモスは特に説明もなく自由に時間跳躍してるのが滅茶苦茶である。神獣界に向かう時にソルグの未来の技術とクロノスの力を合わせて時空艇を改造する展開があるのだが、着いた後は普通にアトモスが迎えに来た。

BGMはカッコいい系

水田直志さんってFF11でしか聴いたことなかったんだけど、大分イメージが変わった。バトル曲はエレキギターを用いた激しいもので、各時代で別の通常戦闘曲が用意されている。最終決戦直前に各時代のカオスをそれぞれの通常戦闘曲で倒していく演出はなかなか良かった(カオスと何度も戦わされるのは飽きてたけど)。

バトル以外のフィールド・イベント曲とかは種類が少ないかなーという気はした。流すタイミングとかの使い方は上手い印象だった。

バトルはタイムライン制

左に表示されたタイムラインの順番で敵味方が行動、魔法を使う場合は詠唱時間が発生する場合もある。プレイヤーの取れる行動はたたかう・アビリティ・召喚。

アビリティ

アビリティは魔石を装備して覚える。魔石のレベルを上げるとアビリティもランクアップする。魔石はストーリー報酬などで手に入る。ソシャゲ時代はガチャだったらしい、恐ろしい。アビリティのMP消費は通常の戦闘だと3WAVEで終わるので気にならないが、バブイルの塔というコンテンツだけ20WAVEとかあるので気にする必要が出てくる。

召喚

各キャラクター4つまで魔石を装備することができて、攻撃したりダメージを受けたりすると貯まるMPの横にある○○○を消費すると魔石に応じた召喚を使える。自分のターンの行動直前に割り込んで使うので、単純に手数が増やせる。

魔石はアビリティを習得するだけでなく、装備しているとステータスが上がったり、レベルを上げると属性ダメージアップなどのパッシブ効果もつくので、何を装備するか選ぶ余地があった。

オートバトル

オートバトルは直前に選んだアビリティをターンが来ると自動で使ってくれる。全体アビ1発で殲滅できて次のウェーブへという感じなので、基本的にオートでいい。

バブイルの塔攻略

折角なのでクリア後にエンドコンテンツだと思われるバブイルの塔も登頂してきた。道中に出てくるムーバーで魔石の経験値稼ぎもできる。

最上階のボスはバブイルの巨人。カオスが人類を滅ぼすために未来から送り込んだと主人公たちは考察するが、戦闘前にタツノコをスキャンしていることから、未来の人類が断罪の日を回避するために作ったものだと思われる。

アンジュは深淵の渦、エモは無敵の歌、マイナは翠緑の疾風、タツノコはマイティウォールを選択してオート。4ターンくらいで倒せる。最終形態が割り込み攻撃でスリースターズ(全員MP0)を使用してくるので、アンジュとエモは毎ターンMPが回復するダークシヴァ・黒魔道士長ビビの魔石を装備しておく。エモは無敵を歌ったら置物でいい。

道中も似たような感じで良いけど、魔法無効の敵が出てくるのでマイナにみだれうちとかさせておく。

そういえばタツノコの説明を忘れてたけど、他の仲間の魔石をなんでも1つだけ装備して使えて敵にタゲられないユニット。

無敵の歌ってネーミング、あまりにも無敵すぎて好き。

総評

物語・音楽は良いけど戦闘や育成は平凡。やりこみ含めても40時間くらいでキリがつくので、終わりのないソシャゲに疲れてきた人とかは手を出してみても良いかもしれない。ただ、第2部は本当に要らなかった。

最後に、みんな真っ直ぐに倒れるのがシュールで好きだった。