『モンスター娘TD』はDMM GAMESが開発し、DMM.comより配信されているタワーディフェンスタイプのブラウザゲーム。アーリーアクセス版で実装済みのメインストーリー4章まで遊んでみたよ。
タワーディフェンスファンは常に面白いタワーディフェンスゲームに飢えている。もちろんアークナ…もプレイしたんだけど、自動指揮で何度も同じステージを見なきゃいけないのが意味不明なのと基地システムが面倒すぎて挫折した。
目次
アイギスのエンジンを利用したライトなTD
名作タワーディフェンスゲーム『千年戦争アイギス』はご存知だろうか!
DMM GAMESが開発しDMM.comより2013年にサービスを開始した育成要素のあるタワーディフェンスゲームで、近距離・遠距離のユニットを使い分けた戦闘が特徴。シビアなゲームバランスに数多のタワーディフェンスファンを唸らせた。シビラちゃんかわいい。
本作『モン娘TD』はアイギスのゲームエンジンを借り、ライトユーザー向けに企画されたタワーディフェンスということで、基本的なルールは共通している。
時間経過で回復していくコストを支払い味方を配置して、侵攻してくる敵をブロックし、拠点を守る。規定の数以上(画像ではSPマップなので3、通常マップは10)の敵を通してしまうとクリア失敗となるほか、時間制限のあるボス戦なども存在する。コストが少なく出せるユニットの限られている序盤をいかに上手く捌くかがコツ。
「移動」はコストを支払って配置されたユニットを動かすことができる。遠くに移動するほどコストが高くなるが、ちょっと隣に動かして場所をあけたりとかは低コストで気軽にできる。「スキルのオート発動」があるのも手軽で良い。だいたい持続効果なのでタイミングを合わせなくても問題なく仕事してくれる。「属性マス」は対応した属性のユニットを配置すると射程や能力がアップする。色々なユニットを使いたくなったり、攻略の糸口になることもありそうな面白い要素。マップ兵器の「獣神召喚」は序盤の立ち上がりに失敗した時や飛行ユニットを撃ち漏らした時に使うとかなり楽になった。
「フレンドのユニットを借りない」「ライフを1つも減らされない」でクリアすると星3クリアとなり、次回からクエストスキップが利用できる。アイギスにあった「ユニットを1体も倒されない」が無いのが優しい。あと、やられたユニットも一定時間後に再出撃できる。クエストリタイアにペナルティがないので気軽にやり直せるのも良い。
低レアのモン娘もかなりキャラパワーがあり、ライトユーザー向けを公称する通り爽快なプレイを楽しめる。もちろん玄人向けのコンテンツも用意されており、倒す度に強くなるボスチャレンジや、メインクエストのSPモードなどのやりこみコンテンツは結構難しかった。
育成は今風
育成はプリコネナイズされており、クエストをまとめてスキップして経験値はポーション(ミルク)に変換されるタイプ。レベル上限はクラスチェンジで段階的に拡張、ユニットのレアリティやプレイヤーレベルでキャップされない。ちなみにアイギスや御城ではプレイヤーレベルが上がると王子(殿)も強くなったけど、モン娘の少年は戦わない。
なぜか経験値効率の良いクエストは存在せず、ゴールドが手に入る素材クエストを回してショップでEXPミルクを買うのが現在の最高効率となっている。言われなきゃ気付かない人いるでしょ。
「装備」もプリコネ系……と思いきや、実はアイギスのクラスチェンジと用途を兼ねている。
集める物がわかりやすいし、入手できるクエストも紹介されるので非常に良い。
同キャラを重ねる「潜在覚醒」はコストダウンだけでなく、攻撃力や防御力アップと選択できるのも面白い。「サブスキル」はダンジョンディフェンスというコンテンツでランダムで手に入る。ハクスラ要素っぽいけど、デイリーで挑戦できる回数が決まっている。ユニットに覚えさせるタイプではなく装備品なので付け替えも気軽にできる。
「クラス特性」と「種族特性」が分かれているのもモン娘という特徴を生かしている。拡張性の高い要素だ。フェアリーの種族特性の「配置人数に含まれない」とか面白いなーと思った。すごい、編成し得じゃん!
キャラクターの入手手段が少ない
低レアのユニットでも十分に強いが、クエストでユニットが一切ドロップしない。
僕は配布+事前登録のユニットで3章ボスまでは戦えてたけど、そこでヒーラーがどうしても2枚欲しくなってガチャを回した。きっとイベントでは配布されるので今後に期待。
ボスバトルが面白い!
4章のボスが移動システムを生かしていて面白かった。
最初はマップ中に砲台が設置されているので、いきなり真ん中のマスにキャラを出すと集中砲火されてしまう。手前(画面左)から砲台を破壊しつつ、移動で徐々に右側に行くという攻めのタワーディフェンスを体験できるステージ。
定期的にボスが4列ビームを撃ってきて、最前列のキャラだけダメージを受けるので並び順を考えながら移動するのも重要。
こんな感じの隊列で攻め込めればベストか。
新しい戦い方を考えさせられる感じで刺激的だった。
フルボイスのストーリーは癖が強い
クエスト毎にストーリーが挿入されるワイバーンタイプ。女性フルボイスなのでちゃんと聴いてると意外とボリュームがある。
主人公は記憶喪失の少年で、モンスター娘たちにとにかく溺愛される。ただ溺愛されるだけでなく、少年もたまにボケるんだけどビビ神の名前を間違えるボケがクドい。サキュバス娘のクロミがシナリオで加入してからは、あらゆる言葉を下品ボケで拾っていき品性がマイナスになる。なんでこいつがいつメンみたいになってるんだ。今の所読んでも読まなくてもいいという印象。
総評:良ゲー 新たな定番タワーディフェンスゲームの選択肢
育成部分が現代ソーシャルゲームの文法に基づいており、戦闘もカジュアルで今から始めるタワーディフェンスゲームとして最適。ユニットもステージも個性的で今後のアップデートに期待できる。アイギスみたいに長生きして定番タワーディフェンスになってほしい。