『ポケモンレジェンズ アルセウス』で全てのポケモンと出会ったよ

Pokémon LEGENDS アルセウス』はゲームフリーク開発、株式会社ポケモンから発売された『ポケットモンスター』シリーズ最新作。別ラインでリメイクが出た『ダイヤモンド・パール』の舞台「シンオウ地方」の過去を描く。

スタッフロールまでは20時間くらい、全てのポケモンを捕まえて60時間だった。最近はそんなにポケモンやり込まないので、ここまで遊んだのは久しぶり!図鑑を完成させたのは『ポケットモンスター Let’s Go!』以来……って、レッツゴーは150匹で完成だったね。あれも結構好きだったよ。

「捕獲」特化のポケモン

レアコイル

今作は本編シリーズと趣向がかなり異なる。プレイヤーはギンガ団のポケモン調査員となり、トレーナーとのバトルよりも野生ポケモンの調査を中心に行っていく。トレーナー戦は皆無ではないが非常に珍しい。

フィールドに生息するポケモンに直接モンスターボールを投げ、戦闘シーンに移ることなく捕獲できる。モンボを当てた後も捕獲の成否が確定するまで眺めてる必要はなく、次の対象にモンボを投げたり別の行動に移ることができる。捕獲成功するとモンボから花火が上がるので見ててもいいよ。次回作以降でも花火が上がらないと満足できない体にされちまった。

捕獲方法も対象によって様々。近づいても逃げないポケモンや先制攻撃をしてくるポケモン、はたまた上空を飛んでいるポケモンなどにそれぞれ適切な対応をしていく。ポケモンに気づかれにくくなったり、動きを止めたりする補助アイテムもクラフトで色々作れるけど、僕は全然使わずに全てのポケモンを捕まえたよ。アイテムを上手く使ってる人の動画見たら大量発生してるポケモンをどんどん捕獲してて凄かった。解法が多いのは良いことってゼルダの人も言ってた。ステルスが苦手でも進行不能になったりしないのも最高ですね。

個人的な捕獲のコツ

今作ではプレイヤーが逆に草むらに隠れてポケモンにモンボを投げる。草むらがない場合は、Bボタンを押してしゃがみながら近づくことでモンボの射程までわりと気づかれない。背面取りをすると捕獲率も上がる。

フェザーボールはほとんどのポケモンの視界の外から届く。視界の外からモンボをぶつけられたポケモンは捕獲失敗してもその場でフリーズしているので、何度も試行すればそのうち捕獲できる。

今作はねむけやマヒなどの状態異常をかけると捕獲成功率が飛躍的に上がる。HPの削りはあまり頑張らなくても、伝説系すら眠くしてハイボとかでかなり捕獲成功する。

戦闘はコマンドバトル

フィールドで野生ポケモンに手持ちのポケモンを投げつけると戦闘にシームレスに移行する。
「力業」「早業」という新要素が追加され、ターン制からタイムライン制になっているが、こちらはアクションではなく従来のコマンドバトル。「力業」で命中が上がることで実用的な技が増えてるかなと思ったけど、そもそも技のスペックがだいぶ変更されている。リストラされている技もおそらく多数あり、なみのりやじしんというメジャーな技を見かけた覚えがない。「特性」がオミットされていることでコンセプトが怪しくなったポケモンも存在する。「ふゆう」でも「たいねつ」でもないドータクン、あまりにも軟弱だ。
状態異常もねむり→ねむけ、こおり→しもやけなど色々と変更が入っている。戦闘終了後に全て治るようになったのは助かる。

タイムライン制になったことでゲームの性質も若干変わっている。例えば、従来のポケモン交代は相手が繰り出す技も同時に選んでいたので、現在場に出ているポケモンに対して何を使ってくるか予想して、有利なポケモンに交代する戦略があったが、今作では交代したポケモンを見た後に相手が技を選ぶので交代すると不利になりがち。あと、従来はポケモンが倒されて交代した場合、次のターンに移って素早いポケモンから動いたので、素早いポケモン1匹に蹂躙されることがあったが、今作ではタイムラインに従って交代したポケモンが先に動くことができるので死に出しが強くなった。なお、トレーナー戦の「いれかえ」タイプは選択できず、「かちぬき」固定となるのもあって後半のトレーナー戦は難易度が高い。

なんか敵のトレーナーだけ複数のポケモンを繰り出してきて1vs3とかになるのは昔だからちゃんとルールが制定されてなかったってこと?無法地帯かよ。野生のポケモンも複数で絡んでくることがよくあるので全体攻撃がほしかった(多分ない)。

戦闘中、ポケモンに指示を出す以外になぜか主人公が自由に歩き回れる。そして、敵味方問わず技に当たると転ぶ。なぜ当たり判定が?と思ったけど、フィールドで絡まれた時も同じ技を使ってくるのか。
ちなみに、野生のポケモンからはそのまま歩いて離れると逃げることができる。好戦的なポケモンに囲まれた時とかは、まず戦闘をしかけてコマンドを選ばずに逃走が安全!

フィールド探索がかなりのボリューム

全てのマップが繋がっているオープンワールドではなく、いくつかのエリアから選んで探索するモンハンみたいなタイプ。とはいえ1つのエリアはかなり広い、ゼノブレイドくらいを想像していい。剣盾のワイルドエリアが手狭に感じるくらい広い。いや、剣盾も面白かったよ(雑フォロー)(サントラ出してね)。

探索中に木の実や鉱石を採集してモンボや傷薬などをクラフトすることができる。採集も基本的に立ち止まらずにできるのでテンポ良い。レアな素材とかはあんまりなくて、消耗品を道すがら補給する感じ。

ポケモンはそれぞれ群れを作って一定の範囲に生息している感じになっていて、特定の位置にオヤブンと呼ばれるユニークモンスター的な存在もポップする。「暴食のカビゴン」とか二つ名があれば完全にゼノブレイドだった。よくあるオープンワールドRPGと違って宝箱とかは存在しないので、探索の主目的はオヤブン探しとクエスト。

今作におけるコログ要素がクエストで依頼される「ともしび集め」と、こちらはクエストではないので任意で行う「アンノーン集め」だ。ともしびは夜になるとかなり遠くからでも視認できる仕様になっているので、物語後半でアンロックされるウォーグルを使うとわりと現実的に集めることができた。アンノーンは全然見つからん。他のポケモンを全て捕まえた時点で6/28とかだ。
他のクエストも単純な討伐とかアイテム集めとかではなく、ポケモンの特徴と住人の生活を絡めたユニークなもので楽しかった。

デカいポケモン集めるの楽しい!

オヤブンドレディア・オヤブンサーナイト

オヤブン個体のポケモンは固定配置されるものと、通常ポケモンと置き換えで出現するものが存在。特徴としては、オヤブンなだけに周りよりレベルが高いのもあるが、通常より1.5~2倍くらいデカいというのがある。
デカいのよくないっすか?SNSとかで話題になったオヤブンサーナイトは2.5m、上のスクショのオヤブンドレディアは2mだよ!サーナイトは固定ポップが存在するけど、ドレディアは進化前のチュリネのオヤブン化を粘るしかなかったので頑張った。これはポケモンキッズが目覚めてしまっても仕方ない。

アバター要素は今一歩だけど眼鏡があったので許した

眼鏡

呉服屋があってめちゃくちゃ品数が多いんだけど、ほとんど色違いで1部位4種類くらいしか服自体のバリエーションはなかった。髪型は結構あったかな。あんまり関係ないけど家に上がる時に下履きをちゃんと脱ぐのが細かくて良かった。目のモデリング?なんの話ですか。

作業勢も満足、図鑑のタスク埋め

ポケモン図鑑成果

今作のポケモン図鑑は捕まえたら終わりではない。捕まえた数、特定の技を見る、倒すなどの複数の項目で調査を進め、一定のタスクをこなすとそのポケモンのページ完成となる。
図鑑タスクをこなすことで得られるポイントが貯まると団員ランクが上がり、新しいクラフトやエリアが開放される。新しいポケモンを捕まえると大きくポイントが伸びるので、行ったことない場所まで足を伸ばすのが楽しいし効率良い。マップの探索度を上げるとストーリーが進むゼノブレイドクロスみたいな感じ。

操作は結構複雑

ダッシュ操作が左スティック押し込みに追いやられている程度に使うボタンが多い。ダッシュがスティック押し込みとか信じられねえよ!って思ったけど、たしかに空いてるボタンないんだよな1つも。十字キーすら上下と左右で全然違う用途。
UI関係はかなり快適になっていて、以降の本編シリーズがどうなるのかわからないけど継続してほしい要素が複数あった。経験値入手、レベルアップ、進化やアイテム入手はダイアログなし。進化や技覚えはメニュー画面から自由に可能。教え技はメニューから覚えられる技を増やす(しかも低価格だ!)。かばんと手持ちポケモンのウィンドウが合体してるのも地味に良い。

イマイチだったのはボックス(牧場)の検索とミニマップが存在しないことかな。検索はマジでどうしてこの仕様でGOを出したって感じで、検索したポケモン以外が白黒になってる状態でボックスの中を自分で探す。しかも、持ってないポケモンも検索できる。これだけは流石にありえん。ミニマップがないのはせめて方角だけでも知りたかった(自分がどっち向いてるかすら全体マップ開かないとわからない)。

キング戦は個人的にはイマイチ

ストーリーの節目でキング(クイーン)と呼ばれる金色のポケモンと戦うことになる。
この戦闘はポケモンバトルではなく、プレイヤーを操作してシズメダマをぶつける3Dアクションになっている。怯んだ隙にポケモンをぶつければ戦闘に持ち込むことができるが、それに勝利しても一定時間無防備になったキングにシズメダマをぶつけるチャンスが生まれるだけ。

キング戦、正直PS時代の3Dアクションか?みたいなクオリティな上に難易度が高いのでかなり苦痛だった。あらぶりゲージ(敵の体力)が減ったままコンティニューできなかったら心が折れてたかもしれん。まあフレーバーとして入ったミニゲームとして考えれば?いや難しいから!

総評:ポケモンの新たな試みとして十分な出来

正直ゲーフリはポケモンクエストのこともあって信用してなかったので、本当に神ゲー出してくるとは思っていなかった。結構大人向けになっていて、ポケモンをしばらくプレイしていなかった人にもオススメ。和風の音楽・ジングル、そして効果音も非常に高品質。グラフィックは流石に見劣りするが、Switchのスペックに合わせているためかロードもかなり早い。ポケモンの次回作にも期待できる仕上がりだった。