『剣の街の異邦人』はエクスペリエンスが開発・発売した3DダンジョンRPG。
昨年NISA ダンジョンRPGバンドルで購入したゲームの3本目!今作は僕が既にプレイした『東京新世録 オペレーションアビス』『東京新世録 オペレーションバベル』(以下、XTH)と比べるとかなり難易度が高く、ストーリーのクリアに70時間、実績コンプリートに100時間(!)を要した。大ボリューム……というわけではなく、ファーミングの時間が大半だったが、まあ面白かったのでよし。
目次
基本的なルールは同社他DRPGと共通
プレイヤーはまず自分の分身となる主人公をキャラクターメイクし、オープニングイベントが終わると他メンバーも自由にキャラメイクしてPTを組めるようになる。XTHとは違い主人公キャラには特別な才能(選ばれし者)が備わっている。
PT構成は前衛3人後衛3人、職業もいつものファイター、ナイト、サムライ、ウィザード、クレリック、レンジャー、ニンジャにダンサーが加わって学者が抜けている。学者が担当していた箱開けは「才能」ユニオンゲージ(士気)増加はダンサーに割り振られている(他に何してたっけ)。
戦闘・探索についても同じノリで遊べる。とはいえ、定石通りにプレイしても今回は少し苦戦した。
神気スキル
XTHにおけるユニオンスキルだが、スキル取得が選択式になっており、選択によってストーリーも分岐する。物理ダメージ半減、長射程攻撃無効など強力な効果が多く、覚えたスキルでかなり難易度を左右する。
スキルポイントは血統種(手配モンスター)を倒すことで手に入る。良い感じの見返りで討伐のモチベになるけど、そもそも血統種を一定数倒さないとストーリーが進まない。
倒した血統種は中間ポイントにランダムで復活することがあり、ふたたび倒すまでワープが使えなくなる。復活した血統種は倒しても見返りがないし、復活の頻度もしつこいくらいで煩わしかった。なくて良い要素。
ビルド
転職を行うことで他クラスのスキルを使用することができるようになる。レベル13でスキルトークンを取得するとセットできるスキルが増えるほか、多くの職はレベル13までに主要なスキルを覚えるので低レベルで転職を繰り返すメリットが大きい。が、クレリックのマナ回復などは結構レベルを上げないと覚えないので、理想のビルドを目指すとそれなりに大変。転職は1周に5回まで可能で、転職ボーナスでHP・MPも上がる。
僕は前衛全員ダンサーを経由して「杖の心得」を取得させた。射程が伸びる「ウェポントリック」も覚えるので無駄がない。「杖の心得」が必要な理由は、連れ去り攻撃を防ぐ特性がある「エルダーワンド」をBセットに装備するため。特性はなぜか使用してない装備セットのものも反映されるのだ(バグ?)。
命が重い!
XTHでは死亡したキャラクターも拠点に戻れば安価で蘇生できたし、ゲーム後半には復活の呪文も習得できた。後衛が1発で落とされたりするバランスなので、まあ妥当なところだった。
ところが、今作『剣の街の異邦人』では、蘇生に非常に高額なお金か長い日数を要求される。さらに、死亡すると「生命点」が減り、最大で3回死亡するとそのキャラクターは永遠に消滅してしまう!流石に厳しすぎる~と思ったが、拠点で「生命点」を回復することもできる。ただし、その為には蘇生よりも高額なお金か更に長い療養日数を要求される。ちなみに「選ばれし者」である主人公だけは生命点が減らない。
それだけ死が重いならそう簡単に死んだりせんやろwと思ってプレイしていたら、チュートリアルで早速死人が発生し、蘇生とレベリングで6時間ほど足止めされることになった。容赦ねえ。まあ原因はステ振りの定石をど忘れしてVITではなくLUKから振り始めてしまったせいという説もある(さっそく定石通りにプレイできていない)。VITはHPの上昇率に直接影響するので、どんな職業でも最初に必ず振ろう!(教訓)
進化したトレハン
今作のトレハンは主に「待ち伏せ」で行う。各ダンジョンには待ち伏せできそうな場所(小部屋が多い)が設定されている。そこで士気を消費して待ち伏せを行うことでモンスターの輸送隊に先制攻撃を仕掛け、確実に装備品が入った宝箱を獲得することができる。宝箱には入っている装備種のレリーフが描かれており、見送って次の輸送隊を待つことで中身の厳選もできるという快適トレハンシステムである。モンスターがなにゆえどこに装備を輸送してるのかは謎だが、ゲーム的には面白いのでよし。
箱の色で中身のレアリティが違ったり、待ち伏せ場所によってラインナップに偏りがあったり、輸送隊が強敵の場合は避けたりと様々な選択要素がある。
ドロップ装備にはランダムで補正値(+1~99?30までしか見たことない)が付いている。攻撃力や防御力などの基礎能力が伸びるだけでなく、一定の補正値で装備固有の能力(呪攻や軽減)が伸びるので、低ランクの装備が意外に強くなっていたりすることもある。
1周に1つしか手に入らない「ユニーク装備」が手に入ることもあり、これにも補正値が付くことがある。一応ムミックを使うことでリセットせずに厳選できるが、ちょっとやってみた感じそもそも補正値つかないことが多かったりしてかなり虚無い。え、ユニーク厳選してないのに100時間も遊んでたの……?
定石の通用しないダンジョン
チームラ製DRPGの戦闘といえば、とりあえず盾職で庇わないと始まらない!というのが定石。しかし、今作のダンジョンには「技禁止」「スペル禁止」「常時毒」エリアが存在し、それぞれ戦い方を考え直す必要がある。どのエリアもその状態で戦うボスが存在してかなりキツかった。この中だと毒エリアが自由に行動できて一番楽まである。
技禁止エリアは庇えないため、敵の攻撃は回避していく必要がある。スペルでアボイドを十分に上げてから戦うのがベター。技禁止エリア外でも、終盤のボスはとりあえずマスターキャストを2人で使ってマルチアボイドを6回連続でかけるくらいのアボイドゲー。
スペル禁止エリアは常駐スペルも消去される。後衛に別の役割を持たせたいところだが、育成し直しはかなり手間なので結局防御とかさせてた気がする。頑張れ前衛!スペル禁止エリアのボス「ノーブルメイデン」には多分1週間くらい足止めされていた。結局、強い武器を拾ってそれを装備できるステータスまで上げて突破という感じだった。
終盤は魔力強化+魔人の鼓動+マスターキャストでオメガインパクトを3連発の火力に頼っていたので、それを封じられるスペル禁止とマジックブレイク(呪攻半減)がかなり厳しかった。
周回プレイ
装備やレベルを引き継いで周回プレイができる。なぜか限度は5周らしい(なんで?)。
事前に攻略情報を調べていたので、ガッツリ周回するつもりでビルドしていたが、1周で100時間プレイしたのでひとまず終わりということにした!お疲れ様でした!
プレイ時間のほとんどがトレハン(仲間の復活待ち)だったけど、トレハンが非常に楽しく快適でよかった。後半のダンジョンは一癖あって待ち伏せエリアも使いづらいのだが、クリア後のダンジョンは打って変わって使いやすい。クリア後の世界はトレハンの神ペイデがトレハンジャンキーのために創造したトレハン天国だと思う。
これは「勝つのは氷帝」と思いながら撮ったスクリーンショット。