『ブルー リフレクション 幻に舞う少女の剣』レビュー

 『BLUE REFLECTION 幻に舞う少女の剣』は、コーエーテクモゲームスのガストブランド開発のヒロイック・ロールプレイングゲーム。
 続編であるゲームの『BLUE REFLECTION TIE/帝』(ブルリフT)アニメの『BLUE REFLECTION RAY/澪』(ブルリフR)を体験して、前作の話も知っておきたいなーと思ったのと、某人物に「ゲーム的にはこっちの方がお前に向いてるかもしれん(ステルスが無いので)」と言われたのでセールを待って購入してみたよ!もはや5年前のゲームだけど、そこまで古さは感じず楽しめた。1周でプラチナトロフィーも獲得したよ。

ストーリー

 ユズとライムに選ばれたことで「リフレクター」に変身できるようになった主人公 白井日菜子が、深層心理の世界「コモン」へ入り、女子高生のありがちな悩みを解決していく。続編と違ってオーソドックスな学校生活魔法少女モノで、特に変身バンクが意識してる感じする。
 女子高生の悩みを解決して感情の力である「フラグメント」を集め、世界を滅ぼそうとしている「原種」に対抗する。という大目標が一応あるが、ラスボス以外の原種は喋らないのでストーリーは割と退屈。女子の悩みを解決してると脈絡なく出てくるボスをパンチする感じ。まあ、女子高生のお悩み解決が退屈というのは僕の好みの問題ではあるのだが。
 ブルリフTをプレイしていた時に気になった「日菜子とユズとライムの関係性」についての補完は十分にできたので、プレイした目的は達成したといえる。というか、このゲームのメインテーマはヒナユズライムの関係性だろう。百合ゲーだぞ?

クエストが非常に退屈

しゃっくり

 メインキャラのお悩みを解決するストーリーの合間(フリー期間)には大量のサブクエストを消化することになるのだが、これが更に退屈というか……開き直ったかのようにシンプル。依頼テキストのバリエーションは豊かだが、クエスト内容は「コモンに入って敵を倒す」「キラキラを拾う」「アイテムを合成する」の3種類しかない。しかし、これがあまりにも単調だと反省して続編ではステルスだらけになったのかと思うと責められない。ゲームを面白くするのって難しいね。
 「コモン(ダンジョン)が4種類しかない」というのもクエストの退屈さに拍車をかけている。メインストーリーでも同じとこへ行き、周囲の敵を倒したり一定のキラキラを集めると話が進む。なんだそれは、もうちょっとこう、何かないんか。

バトル

ライム

 バトルは画面上部のアイコンが中央に来たキャラから行動していくタイムライン制で、基本攻撃以外には消費MPが設定されている。戦闘後に全回復するのでザコ戦では気にする必要はないが、ボス戦ではMPを適宜回復しながら戦う必要がある。
 MPはスキルや「エーテルチャージ」で回復できる。エーテルチャージを行うと左下の「REFLECT」の数値が上がっていき、消費することで「オーバードライブ」を発動して連続でスキルを使える。その他にもエーテルを消費してジャスガとかを使用可能になるので、とりあえず一人はエーテルチャージするのが定石のようだ。

 原種(大ボス)との戦いでは、最終的に12人の日菜子の女を侍らせて戦闘することになる。バトルメンバーは日菜子・ユズ・ライムで固定(他にも誰か戦うと思ってたので驚いた)で、4人ずつサポートメンバーを割り振る。ハブられが出ないのが良いね。サポーターは一定の時間が経過すると使用可能になり、パーティにバフや回復をかけたり相手を攻撃したりする。攻撃サポのダメージは微々たるものだが、確かエーテルチャージ効果とかもついていたと思うので撃ち得。

育成要素

 このゲームでは敵を倒しても経験値は入らず、クエストをクリアしたり女とデートすることで成長ポイントが入り、成長ポイントをステータスに割り振ることでレベルアップする。ステータスは「ATTACK」「DEFENCE」「SUPPORT」「TECHNIC」の4種類があり、実際の能力の伸びに関わるほか、一定数値に達すると新しいスキルを習得する。どのステータスがいくつになるとどんなスキルを覚えるかはゲーム内で確認できるので、必要なスキルを考えながら育成することができる。敵から経験値入らないなんてとんでもないと思っていたが、レベルアップ自体は面白いシステムだった。

フラグメントでスキルをカスタマイズ

フラグメント

 無印のフラグメントはスキルに装備する。まずスキルの種類がめちゃくちゃ多い上に、フラグメントもかなりの数手に入るので組み合わせが無数すぎる。「スキル変化」でバフを全体化したり「MP回復」で攻撃しながら回復できるようにすると便利だった。重いスキルはフラグメントをセットできるスロットが少なかったり差別化もしっかりしていた。

キャラクター

アタオカの女

 ストーリーは退屈だが、キャラクターは頭がおかしくてよかった。こいつは下着を交換しようとする女で、個別ストーリーも下着を交換することに最後まで固執する(本当に何?)。

デスマの女

 僕が一番好きだったのはデスマの女・多谷史緒。心の声が口に出てしまい、対面でめっちゃ罵倒してくる。

古墳デート

 ストーリー上では敵対してるのに一緒に古墳行ってくれる女も良かった。古墳デート流行ってんの?この世界では。

総評:ユズとライムのかわいさ全振りゲー

ヒナユズライム

 この2人に愛着が持てるかどうかで評価が変わりそうなゲームだった。ユズとライムのことが好きになれたので、改めてブルリフRも見直したくなってきた。ブルリフTは……ステルスやりたくない気持ちの方が強いかな。

 バトルやシステムがブルリフTと大きく違い、どちらもユニークなものを作ろうという意欲が感じられたので、ソーシャルゲーム版では更に磨きがかかっていることを期待したい。個人的には無印ベースの方が面白くなりそうだと思う。