『デモンゲイズ2 Global Edition』はエクスペリエンスが開発、角川ゲームス(現・ドラガミゲームス)からPS4/Vitaに発売されたファンタジー・ダンジョンRPGである。Global Editionはオリジナル版に英語字幕・音声とやりこみDLCが追加されたもの。
ストーリークリアに27時間、追加コンテンツ完全クリア(強化版の裏ボス撃破)で74時間だった。
目次
キャラメイクは主人公のみ
本作の仲間は全てストーリー上で加入する固定キャラとなる。主人公の職業はデモンゲイザーで固定だが、性格を善・中立・悪から選ぶことができて、主人公の性格で仲間が習得するスキルも変化する。
各ダンジョンのボスであるデモンを倒すと改心(洗脳?)して、仲間になる。それぞれのキャラにパラディンやヒーラーなど特徴が紐づいていて、転職はできない。女の子が多いが、なぜかおっさんもいる。
パーティ共有のリソース「スターゲージ」を使う「デモンスキル」もパーティに編成したキャラクターに依存しているため、意識したPTを組むのが攻略のコツとなっている。具体的には後列攻撃無効の「光のヴェール」を習得するキグナスを入れないと非常に難易度が上がる。
仲間キャラが結構多いが、ボスを倒したら加入という形式なので、後半に仲間になったキャラクターをあんまり使おうってならないのが問題点か。
戦闘はほぼ従来どおり
ターン制のコマンドバトル。命中・回避率、そして盾キャラが重要。後半は隊列破壊とバフ消去に目を光らせるゲーム。高速リピート戦闘が超高速で、全てのゲームの高速戦闘はここまで高速になってほしい。操作的にも△→△で高速リピートできて快適。快適なトレハンは快適な戦闘から。
新しい要素としては、仲間キャラクターはスターゲージを支払って「トランスデモン」することができる。トランスデモンすると仲間の能力が上がる?のかどうかはよくわからなかったが、強力な「デモンスキル」を使用できるようになる。デモンスキルはエクスペリエンスの他ゲーでいう「ユニオンスキル」などとほぼ同等の内容なので、むしろトランスデモンしないと使えないのが面倒だった。トランスデモン中はデモン体の維持に毎ターンスターゲージを消費するので、従来よりコストを大きくしてバランスをとっていたのかもしれない。スターゲージは敵に攻撃が当たったりすると増えるので、終盤は常時トランスデモンしていても黒字だった。
なお、ストーリークリアまで(バニラ)の戦闘は簡単だが、クリア後DLCに入ると急に難易度が上がる。「そろそろチームラのDRPG慣れてきたし余裕だな」と思っていた僕は、最初のボスでかなり詰まった。
トレハンは更に奥深く
トレハンは前作デモンゲイズ(エクストラ)に引き続き、デモンサークルに欲しい装備のジェムを入れてモンスターを召喚する形式。無のジェム(装備の種類は問わないがランクの高いものが出やすい)が削除された以外はほぼ同じ。
基本のトレハンは同じだが、終盤から「スターサークル」が出現するようになる。スターサークルは主人公以外の仲間キャラをサークルに捧げ、そのキャラが装備できるアイテムが戦闘の報酬として手に入るというもの。PTに編成している中から最大3名まで捧げられるが、捧げたキャラクターは戦闘に参加できないため、欲張ると全滅してしまうかもしれないリスクと天秤にかけながら挑戦することになる。スキルを拡張する装備、「神器」もランダムで再入手できるため、ロマンがある。神の両腕は結局出なかったけど。
クリア後のトレハンをするにあたって、レベル上限がかなり高い(最強裏ボス倒して70くらい)のと、かぶり装備・金の使い道が用意されているのがかなり良かった。
メンテナンスとデート
ボスを倒した時などに手に入る「メンテクリスタル」を使用して仲間をメンテし、好感度を上げてデートすると新しいデモンスキルを覚える。デモンスキルはHPや攻撃力が常時上がるパッシブスキルや、スターゲージを消費して1-3ターンの間魔法の効果が1.5倍になるアクティブスキルなど、バトルに大きな影響を与えるものが多い。あと主人公のステータスも上がる。
ただこのメンテナンスが、ちょっと癖のあるミニゲームになっている。デモン形態となった仲間のイラストを複数回タッチして、キャラクターの反応を頼りにパーフェクト判定の出る位置を探っていく。成功すると好感度が多く上がる。DS黎明期に流行ったパルレ系のミニゲームをまさか今更やらされるとは思わなかった。デートはともかくパルレはなくていい。男キャラは触ってないのでどうなるか知らない。
ストーリー
主人公は革命軍の一員となり、ダンジョン攻略を通じて独裁国家の転覆を目指す。プレイヤー的にはダンジョンを攻略していれば良いだけだが、ストーリー進行で行動が制限されることが多めだった。ややストーリー寄りのDRPGという印象。ストーリー自体は、音楽の使い方が豪華だけど内容はイマイチかな。革命の足がかりにラジオ放送を利用しているという設定らしいが、ラジオを個人的な通信機みたいな用途に使いすぎ。あと、クリア後にプロメス(画像右、光の神の化身)が裏設定を全部喋るのがやけくそすぎる。
その他所感
音量バランスが悪い。他のキャラと比べてプロメスのボイスが聞き取れなさすぎる。
しかし、パブリッシャの角川ゲームスのおかげかキャストが豪華。ヒロインは斎藤千和さん。デモンに長縄まりあさんもいる。
人間形態と比べて変身後のデモン形態がいまいち可愛くない。描いてるの同じ人なん?
「宝の地図」がインベントリに入らず、入手したらマップに表示されるようになった。デモンゲイズ(エクストラ)の地図は所持枠を食う上に暗号で書かれてて意味がわからないので捨てて攻略サイト見てた。ていうか、エクストラは2より後発なんだから忠実に移植しないで逆輸入して?!
拠点を出入りするだけで家賃を取られなくなった。ていうか、エクストラは(ry
家賃は取られなくなったが、蘇生料金が10倍くらいになった。(それでも剣街の1/100くらい)
総評:良作
DRPG初心者からやりこみプレイヤーまで幅広い層にオススメできる内容だった。エクストラをプレイしてからずっと2のセールを待っていたんだけど、いざセールになったら1000円を切ってびっくりした。興味があったらセールを狙ってみてもいいんじゃないだろうか。