『CODE VEIN』レビュー

 『CODE VEIN』はバンダイナムコスタジオ開発、バンダイナムコエンターテインメント発売のドラマティック探索アクションRPG。音楽の椎名豪さんなど、スタッフの一部がゴッドイーターと共通しており、ちょっとゲーム性の違うゴッドイーターと認識しておけば間違いないだろう。つまり、中二病向けソウルライクだ。

ストーリー

血涙

 何やら崩壊してしまった世界でレヴナントとして生きる人達が、人間の血を吸わなくても大丈夫になる「血涙」が湧いて出る源流を探す。後半は別の目的に向かっていくが、地域を覆っている「赤い霧」の中で全ての出来事が完結するため、非常に規模が小さい話に収まっている。そういうのが、しょうもな…ってならない人向け。
 記憶の修復で見ることができるキャラエピソードの演出も目をひいた。内容は感情系。

バディと共に挑む

周囲の地形情報が解禁された

 このゲームの特徴は、基本的にバディと二人で行動する点である。公式サイトのコンセプトにも書いてあった。できれば女の子を連れて歩きたいよな?貧乳のミアと巨乳のイオ、好きな方を選んでくれて構わない。
 貧乳のミアは銃剣使いのCV茅野愛衣さん。ストーリーで仲間になり、拠点で意識を取り戻したときに下着の肩紐がずれていたんだけど、それからずっと肩紐がずれっぱなしの女。肩紐を直せ。肩紐ゆるゆる女。キャラが好きなのでよく連れて行ったが、役に立った覚えはない。
 巨乳のイオは主人公のなんとかの巫女(CV Lynn)……とかそういう感じのやつで、つまり正妻。戦闘中に主人公を復活させる時の回復量が他のキャラより多い、尽くす妻である。(全キャラがGEのリンクエイドみたいな蘇生を使えるよ)ボス戦で非常に役に立ったが、胸がでかすぎる。

シビアで、死が重い戦闘

 スタミナを消費する攻撃・回避、冥血を消費する錬血などを使って戦う。武器は片手剣・両手剣・銃剣・斧槍・大槌の5種類があり、攻撃方法だけでなく使える錬血も異なる。同じ種類でも武器によってコンボ時のモーションが違うなど、数値以外での性能差も設定されている。
 錬血はいわゆるスキル攻撃で、冥血はMPみたいなもの。自動では回復せず、吸血をした時に大きく回復する。通常攻撃でも回復するので、吸血を使わずにプレイすることも十分可能だった。また、ジャストガード(厳密にはガードではないが)が成功するとカウンター吸血が発動する。決めるとアドバンテージが大きいが、カウンター可能な攻撃が少ないのかタイミングが難しいのか、思った以上に成功しなかった。
 戦闘は一触即発、雑魚戦も上手く処理できないと大きなダメージを負ってしまう。それどころか下手すると普通に死ぬ。中間ポイントで自動補充されるポーションをいくつか持っているが、戦闘中に使うにはモーションが少々長いし回復量も少ない。敵を処理してから回復するためにあるってことかな。
 まだ序盤の頃、どうしても雑魚にやられて進めなくなったので攻略法を聞いてみたら、どうやら複数の敵を同時に相手にするのは避けるのが基本のようだ。消耗品の投げナイフなどを使ってチマチマと1匹ずつ釣って処理し、なんとか難所を乗り切った。
 死ぬと最後にチェックした中間ポイントに戻り、経験値を失う。失った経験値は死んだポイントまでいけば回収できるが、道中の敵も全て復活しているため、回収が現実的ではない場合が多い。とはいえ、死んだらゲームオーバーでセーブしたところからやり直しよりは重くないとも言えるか。

育成・カスタマイズ

 このゲームの育成要素にはレベルアップ、ブラッドコードの習得、装備の強化などがある。
 敵を倒したりして手に入れた経験値は中間ポイントであるヤドリギでレベルアップに使うことができる。レベルが上がるとHPと攻撃力が上がる。レベルは100でカンストせず上がり続けるのもあって、シンプルな加算だがちりつも。
 ブラッドコードはジョブみたいな感じで、ダンジョン内にクリスタルの欠片みたいなのが落ちているので探索で新しいジョブを獲得していく。タフで武器攻撃が得意なジョブ、冥血の最大値が高くて錬血が得意なジョブなどがある。習得した錬血は他のブラッドコードに着替えても使える。
 装備の強化はストーリーの進行度によって上限が決まっており、最大まで強化してもそこまでアドバンテージを感じない。あと、防具(吸血牙装)の強化は吸血性能が上がり、防御力は上がらない。
 クリアまでプレイしてみた感じ、攻撃力は強化でどんどん上がっていくが、防御性能はほぼ据え置きなので最後まで死にやすい。育成要素もあるが、アクションの腕を磨いてねというゲーム性。

広大なダンジョン探索

 オープンフィールド系ではなく、ダンジョン・迷路といった感じ。ダンジョン探索では新たなブラッドコードを習得するための血英の欠片、ポーションの回復量やストック上限を増やすアイテムなどが手に入る。ダンジョンのロケーションも豊富で、様々な苦痛を与えてくる。氷山は氷の床を踏み抜くわからん殺しをやめろ。火の街は壁触っただけで吹っ飛ぶのをやめろ。白い聖堂は白いだけだが複雑怪奇すぎる迷路をやめろ。

ダンジョン探索の難点

 ダンジョンで崖などに落ちると即死、経験値を失って中間ポイントから再開となる。いや、ダメージ受けて復帰でいいじゃん。それだけならともかく、落ちたら即死なのに崖から飛び降りてルートを開拓するケースが多い。もちろん、通路がなかったら即死するので、カメラを下に向けてめっちゃ確認し、通路が存在すると確信が持てたら飛び降りる。この作業が本当に面白くなかった。

トロフィーは周回必須

 エンディングが4種類あり、道中の行動で3つに分岐し引き返せないので、トロコンには最低でも3周必要。
 一応、トロコンも視野に入れてプレイしていたが、死にゲーがあまり得意ではない、白い聖堂を2度と探索したくない、炎と氷の2体同時ボスをもう1度倒せる気がしない、などの複数の要因でトロコンは諦めた。

総評:かわいいキャラでソウルライクがしたいなら…

 ツイッターで弱音を吐き、何度も挫けそうになったが、なんとかクリアした!これもマイキャラが可愛いおかげ。バンナムのキャラクリは信頼できる。メガネもかけられるし。
 ゲーム性に関しては、両手剣に持ち替えてからは割りとゴリ押しで進めて良かった。ザコ敵を強く殴ると怯むかそのまま死ぬ。復活の仕様上、詰まった時は自分の立ち回りが上手くならないと何も進捗がないので同じ場所を何度も往復してると辛くなる。そういうジャンルなので仕方ないか。