世界樹の迷宮X(クロス)レビュー

3DS最後の世界樹に相応しいボリューム・舞台、そして物語の決着を見せてくれた。
難易度HEROICで第14迷宮クリア後の真ラスボス撃破。100時間くらいプレイした。

下の方に裏ボスとかのネタバレ書いてあるのでプレイ中の人は注意。

世界樹の迷宮について

世界樹の迷宮…知らない人、いる?

世界樹の迷宮とは、キャラメイクで自分好みのPTを作りダンジョンに挑むRPGである。
他のDRPGと明確に差別化されている所は、DSの下画面に手書きでマッピングできることだろうか。

キャラメイク

職業を19種類から選び、過去作含む無数の立ち絵、小倉唯さん含む豊富なボイスから好きなものを選択して自分だけのキャラを作る。
立ち絵・配色、ボイス、名前は後から自由に変更可能。僕も途中でしっくり来なかったのを何度か変えながらプレイしていた。

サブクラス

ゲーム中盤くらいでメインの職業以外にサブクラスを設定できるようになる。中盤といっても、このゲームのボリュームはかなりヤバイので40時間くらいかかる。なのでサブクラス前提で最初からPTを組むと結構しんどいと思う。サブクラスはメインの半分くらいまでスキルレベルを上げられる。

スキル

レベルが上がると1ずつ増えるスキルポイントを使って好きなスキルを伸ばしてキャラをビルドしていく。どこから伸ばしていくかによって同じ編成でも攻略がかなり変わるので面白い。スキルの振り直し(及び、サブクラスの付け直し)は休養してレベルを2つ下げる必要があるので、普通にプレイしているとそこそこ代償が大きい。よく考えて使うべき。(僕はクリア後まで使わなかった)

装備

職ごとに複数のメイン武器があり、盾が装備できる職、重鎧・軽鎧・服が装備できる職などに分かれている。メイン武器と盾はサブクラスを設定するとそちらも装備できるようになる。ステータスや耐性が上がる装備や、行動速度の上がる靴、特殊な効果のあるアクセサリ等から武器も合わせて4つまでを選んで装備する。ステータスをブーストして特化するのも強いけど明らかに打たれ弱くなるので、そこを防御スキルでカバーしてみたり色々加味して装備を選ぶのが楽しい。今回は迷宮の数が多いので装備更新の頻度もかなり高くて悩みがいがある。

マッピング

3DSの下画面にタッチペンで壁を書いたり床を塗ったり扉などのアイコンを置いたりする。
旧作はほとんど手書きだったような気がしたけど、最近では床も塗ってくれるし壁も書いてくれる(設定で変更可能)。我々がやることはアイコンを置くことくらいである。まあマッピングが好きな人もいるかもしれないけど、僕が好きなのはその他のゲーム性なので別機種になって完全オートマッピングになっても受け入れられるなー。

戦闘

戦闘はオーソドックスなターン制。独自のルールとしてはバフが同時に3つ、デバフも同時に3つ、状態異常は1つまで、縛りという頭・腕・足に関する行動を制限する状態は全部同時にかけられる。メディックという完全にヒーラータイプの職業以外にも戦闘中にHPを回復する方法が結構多いので割と自由にPTを組める。
このゲームの装備はモンスターのドロップを店に売ることで作るものがほとんど。特定の属性で倒したり、状態異常にかけてから倒す等の条件ドロップを探るのも楽しい。

F.O.E

フィールド・オン・エネミーの略。ランダムエンカウントのザコ敵と違ってマップ上に見えていて触れると戦闘になる敵。出会った時にはたいてい格上なので基本的にはギミックを解いて避けていくのだが、キミはレベルを上げてぶっ飛ばしてもいい。

難易度HEROICで冒険してみた!

世界樹5は楽しいけど難易度が低くて物足りなかった。なぜかEXPERTがなかったのでDLCで追加されるのかと思ってたけど、ついぞ配信されなかった。まあ6層はちょうどいい難易度だったんだけど、過去シリーズと比べるとかなり簡単だった。

そして今回の世界樹エックス!難易度EXPERTに加えて更に上位のHEROICまであると聞いて嬉しかった!まあHEROICは上位といっても、難易度自体はEXPERTと同じで途中で難易度変更するとHEROICに戻せないという勲章的なもの。これは嬉しい試みだなと思った。

HEROICで遊んでみた感じ、PTの整わない最序盤がかなりきつくて、その後はサブクラス解禁まではほとんど躓かずに進めて、サブクラス解禁あたりで敵も合わせて強くなってPTの見直しや強化を求められた。
最初から最後までほぼ破綻することなく適度な緊張感があって非常に良かった。まあ、僕が楽しめる程度なので難易度はSQ5以上SSQ以下といった感じか。PT構成にもよってもこの辺の感じ方はかなり変わってくると思うけど、最初に考えたパーティのままクリアまでいけたので良かった。

パーティ

ユイ/プリンセス・ファーマー
小倉唯さん。TPがあまり気味だったのでファマ入れて分けられるようにしてみた。結局あまり使わずにプリボムしてた。

リッカ/ヒーロー・ゾディアック
小倉唯さんのヒーローといえばそう、僕。サブゾディにして特異点定理によるダメージ上昇やTP回収を狙ってみた。

カレン/ドクトルマグス・ナイトシーカー
ここからは昔ネトゲに使っていたキャラ名コーナー。SSQ2で前衛ドクトルマグスのロマンに惹かれて使ってみた。デバフのターンが長いのも良い。サブシーカーは状態異常付与手段が増えるし追撃にロマンがある。

アクラ/シノビ・ナイトシーカー
R○だとアサシンにつけていた名前なのでシノビ。含針がめっちゃ強い。スウィフトソードの火力はいまひとつ。サブレンジャーとか色々試してみたけど、状態異常を網羅してるサブシーカーが一番使いやすかったかな。

ミュセ/メディック・ミスティック
むせのーとの元ネタでもあるみゅせ。回復役はメディック一人にして他は全員攻撃にしよう!がPTのコンセプトだったんだけど、なんとプリのロイヤルベールとリインフォースで事足りてしまっていたのでかなり暇だった。

ボスのレベルデザイン

シリーズで出てきたボスが多く、行動も見たことある感じで懐かくもあるけど、今作ならではの戦い方で挑めるのが新しく、お祭りゲーとしてかなり楽しい。こういうのもアリだな!って感じ。
全体的にHPが高く設定されているのか、到達時点のレベルでは消耗品も使ってギリギリ倒せるくらいになっていた。
防御態勢になって回復したり、取り巻きをどんどん呼ぶボスもいて、耐久PT対策にDPSチェックを取り入れているなと思った。これも面白い。

懐かしいダンジョンと新しいダンジョン

今作のダンジョンはシリーズの迷宮と今作オリジナルの霊堂という場所を探索することになる。シリーズの迷宮では懐かしいギミックと懐かしいFOEが、霊堂では新しいFOEと新しいギミックが出てくる。新しいFOEはパイナップルが死ぬかと思った。新しいギミックはダンゴムシのやつが結構面白い。

めちゃくちゃ多いBGM

シリーズの名曲が新規アレンジでどんどん出てくる。ダンジョンの曲はもちろん、通常戦闘、ボス戦闘もかなり豊富に切り替わる。ただ、あまりに頻繁に切り替わるので従来の「ここから後半!」みたいな高揚感はなくなったかなーと思った。あと全体的な曲数が多いのに霊堂の曲がずっと同じなのは流石に飽きる。

貴き深淵の令嬢攻略

wikiのテンプレ構成を使わずにHEROICで撃破したので自分の攻略を書いていくぞ!

令嬢はSQ3の6層ボスに似た感じの攻撃をしてくる。BGMも「戦乱 その忌むべき名を呼べ」のアレンジでめっちゃかっこいい。同曲のアレンジはスーパーアレンジバージョンもセカダンバージョンも良かったが今回も最高。
彼女の行動パターンは半固定で、灼熱地獄・極寒地獄・落雷地獄の3色全体即死級攻撃と不死再生の合間にランダムで攻撃をしてくる。そしてHPが減るとゴシックソウルを召喚し、行動パターンが変わる。HPが減っていくと1度に召喚する数が増え、ターンの終わりに4つ揃っていると即死級の攻撃「黄泉送り」をしてくる。ターンエンドなのでパラディンのフォースブレイクで防御することはできない(1回それで全滅した)。
あと、バフ・デバフの数が増えるとターンエンドに「不浄な光」で全て消してくるので僕のストーリー用PTは非常に相性が悪かった。なので以下のPTを新しく作成した。なお、育成にはDLCの冒険者育成クエストを大いに活用した。ストーリーの途中で使うとバランスブレイカーだけど、カンスト前提なら非常に便利。

※全員130引退込み

ハイランダー・ヒーロー
最初はショーグンにしてたけど、一騎当千の使い方がよくわからなかったのでやめた(なんだそれ)。レギオン系スキルで火力担当、たまにブラックサバス。

ヒーロー・ゾディアック
メインPTから一人だけ登用された僕。シールドアーツで殴るぞ。

インペリアル・ゾディアック
火力担当、チャージか先見術の後にアクセルドライブを狙う。

パラディン・メディック
属性攻撃と不死再生の合間にひたすらフロントガードをする。杖装備して暇な時とろける。

リーパー・メディック
デバフ入れたり回復したり忙しい子。優先度は防>攻。贖(あがな)いの血が回復量多いし状態異常もかなり回復するしめっちゃ便利だった。

行動パターンはwikiを参考にしたんだけど、ターンを見忘れて死ぬことが多すぎるのでスプレッドシートを作ってターンを半自動で算出して戦うことにした。

撃破時のもの、ゴシックソウルが湧いたターンを一番上に入れて使う

半自動っていうのは不死再生と属性攻撃が被ると後ろにズレるんだけど、そこまで関数にできなかったのでそこは覚えてプレイしてた。

このPTで1/4まで削って1回負けたんだけど、なぜかインペリがめっちゃ弱い武器装備してたのでクジラのやつに変えたらちゃんと火力出て倒せた。2時間くらい戦ってたらしい。
ゴシックソウル4つ出てきたターンがキモで、ここで3つの属性を対処しつつゴシックソウルを最低1つ潰さないと全滅するっていう…。倒した回は確かハイランダーのフォースブレイク入れつつ、ヒロが炎の先見術、インペリが氷の先見術、パラがショックガードとかそんな感じだった。前半戦の属性が確定している時はHPを回復したかったら3色ガード、インペリの排熱が終わってたら先見術…とか分担してた。
合間の行動はシールドアーツ+フロントガードで地獄突きもかなり安定して受けられていた。前衛を硬めの3職にしたのもよかった。状態異常の対処も先見術を分担してたのと、贖いがつよつよなので安定。

そんな感じで、そこそこ安定して自力で倒せた。
BGMが超かっこいいのでノリノリになりすぎて手元が狂わないように注意。

真・ヨルムンガンド攻略

世界樹エックスはここでは終わらない!裏ボスを倒すと強化版のラスボスと戦うことができる。これを倒すと真のエンディングを見ることができる。(真のエンディング以外の特典は図鑑に載るくらい?)

強化前とは比べ物にならないえげつない攻撃力で毎ターン即死級の攻撃をしてくる。ただ、裏ボスみたいにバフ・デバフを消したりはしないので初期パーティで戦ってみた。(130引退済)

プリは防御>攻撃の号令、攻撃に回るターンでラストオーダー。ヒロはシールドアーツ、ペダンクルスラムが来るターンで使えたらガードラッシュ、ガードラッシュで残像が発生したらフォースブーストを使って隊列変更で残像を前に。ドクは攻>防デバフを入れ、状態異常が入ったら大斬で攻める。攻デバフだけは切らさないように多めに入れておく。シノも状態異常を狙う。メディは魅了、ヒールデジャヴを入れ適当に陣を張って回復の足しにする。
敵のHPは高いが、後半になっても攻撃の苛烈さはそんなに変わらないので攻デバフをとにかく切らさないようにして殴り続ける…そして

やったー!

その巨躯は遂に動きを停止する。君たちはヨルムンガンドを倒したのだ!

冒険者が集まった理由、各地の迷宮が存在する理由、そして物語の結末…
3DSの世界樹シリーズ締めくくりに相応しいものだった。
(世界樹5のストーリーが空気すぎたので普通に面白くてびっくりした)

シリーズを締めくくる「世界樹の少女」が小倉唯さんだったのも良かった。+10000点